福岡でスナックの開業をお考えの方へ
福岡でスナックを開業するまでの手順や営業許可・開業資金の目安等、ポイントをまとめています。
スナックは、他の飲食業態と比較して低リスクで開業できることがメリットだと言われています。
低リスクで開業できる主な理由としては・・
- 開業資金が少ない。
- 食材ロスが少ない。
- 固定費が低い。
などの理由があげられています。
しかし、低リスクで開業しやすいと言うことは、同時に競争が厳しく廃業率が高い側面もあります。
スナックの経営では、開店当初の集客とそのお客様の固定客化が一番の課題です。
スナックの開業をお考えの方は、安定した経営に向けて固定客を増やす仕組みを検討しましょう。
スナックの開業に必要な営業許可・資格
福岡でスナックを開業するには、営業形態で違いますが次の営業許可・資格が必要です。
食品衛生責任者
飲食物を提供する店舗には必ず「食品衛生責任者」が1店舗に1人必要です。
福岡県で実施している食品衛生責任者養成講習会を受講すれば取得できます。
福岡県内での講習会の日程等は、下記の食品衛生協会のページで確認出来ます。
飲食店営業許可
スナックを開業するには、飲食店営業許可の申請が必要になります。
営業開始前に店の所在地を管轄する保健所へ「飲食店営業許可申請」を行います。
管轄の保健所に申請後、立合い検査の後に合格した店舗に飲食店営業が許可されます。
許可の基準は地域で違いますので、工事着工前に保健所に図面を持って相談しましょう。
<飲食店営業許可申請書類例>
- 営業許可申請書
- 設備の大要・配置図(各2通ずつ)
- 食品衛生責任者資格証明書(事前に講習会受講のこと)
- 申請手数料
消防署への届け出(該当店舗)
スナックの面積や収容人員によっては、管轄の消防署へ「防火対象物使用開始届出書」の提出が必要な場合があります。
届け出の必要性の有無は、管轄の消防署か内装工事業者へ確認を行いましょう。
また、「防火管理者」の選任が必要な場合は防火管理講習を受講します。
福岡県内の防火管理講習は管轄の消防署か消防設備安全協会でご確認ください。
警察署への届け出
深夜0時以降アルコールを提供する場合は、警察署へ「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」が必要です。
また、営業形態(接待行為の有無)によっては、風俗営業許可が必要になります。
ただし、風営法許可は深夜0時以降の営業は出来ないので注意が必要です。
※以上が、福岡でスナックを開業する際に必要な営業許可・資格です。
スナック開業 開業資金の目安(福岡)
福岡でスナックを開業する為の開業資金の目安をご紹介します。
開業資金は、スナックの広さ・内装設備・立地条件等によってもちろん変動します。
こちらでは、開業資金の主な支出項目をご紹介しますので総額費用は各々でご算出ください。
店舗賃貸物件取得費
店舗物件を借りる場合、保証金・敷金・礼金・仲介手数料などの諸費用が必要です。
福岡県の場合、立地や内装で違いますが賃料の5~8か月分というケースが多いようです。
内装工事費用
内装設備のある物件は、部分的な改修で営業出来ますので内装工事費を削減できます。
しかし、賃料が高めに設定されていたり、居抜金(造作物)として別途費用が発生することがあります。
スケルトン物件の場合は、店舗全体の内装工事が必要です。
内装工事費は広さや設備の内容で違いますが、一般的な相場としては1坪あたり25万円程度が目安になります。
居抜き物件、スケルトン物件のどちらにするかは、立地や2年間の総額経費を比較して慎重に検討しましょう。
スナックの内装工事は下記のページを参考にしてください。
厨房機器等の備品費(必要な場合)
店舗に厨房機器が設備されていない場合は購入します。
スナックは軽飲食ですので、中古を活用する方法もあります。
その場合は、メンテナンスコストを含め慎重に検討しましょう。
客席用什器類(必要な場合)
店舗に設備されていない場合や入れ替えたい場合は購入します。
購入する際は、お客様の居心地の良さを優先して素材を検討しましょう。
その他の費用
- 仕入れ費用(ドリンク・食材等)
- スタッフの給料
- 広告費
- 電話等の通信機器
- 調理器具・食器・皿・グラス類
- 運転資金
- 消耗品費
※以上が、福岡でスナックを開業する為の開業資金の目安になります。
福岡でスナックを開業するまでの手順
福岡でスナックを開業するまでの流れ・手順(案)を参考にご紹介します。
開店までのスケジュールが見えてないと、開業資金の増加や開業日の遅れにもつながります。
開店予定日から逆算して計画を立ててスケジュールに沿って準備を進めましょう。
手順(1)コンセプトを決める
集客したい客層を明確にしてスナックのコンセプトを考えましょう。
コンセプトとは、全体を通した基本的な考え方で「売り」を一言で表すのものです。
明確なコンセプトが集客のポイントにもなりますので慎重に検討しましょう。
<コンセプトを考えるヒント>
- メインの客層をイメージする。(年齢・職種等)
- お客様の利用目的(接待利用、個人利用)
- 出店する場所(立地)を考える。
- お店の形態とイメージを考える。
- 営業時間(メインの時間帯)
- 平均客単価
- 接待行為の有無
手順(2)市場調査及び立地検討
コンセプトに沿ったおおよそのエリアで市場調査を行い立地を検討します。
条件に合うエリアに実際に出かけ人の流れを確認しながら市場調査を行いましょう。
※2次会利用を想定している場合は周辺の飲食店もリサーチしましょう。(客層)
手順(3)事業計画書の作成
事業計画書とは、開業の目的・資金計画・収支計画等を記載した経営計画書のことです。
開業時に融資を受ける方は、事業計画書の提出を求められますので作成しましょう。
自己資金で開業予定の方も、経営の指針になりますので事業計画書を作成しましょう。
手順(4)資金計画及び資金準備
スナックを開業する為の資金計画を立てて資金を準備します。
自己資金で不足する分は、融資を受ける等の調達方法を検討します。
<資金調達方法(参考)>
- 日本政策金融公庫の融資を受ける。
- 自治体の融資制度を活用する。
- 補助金や助成金を活用する。
- 出資を受ける。
地域や業種にこだわらず、幅広い融資を行っています。
福岡県や各市町村等の自治体が融資支援をするものです。
原則「返済不要」ですので、活用できるか確認しましょう。
会社等の法人の形態であれば出資を受ける方法もあります。
手順(5)店舗の決定
市場調査及び立地検討の情報を元に、限定したエリア内で店舗物件を探しましょう。
スナックの店舗物件には「居抜き物件」と「スケルトン物件」があります。
居抜き物件は内装工事が最小限で済みますが、スケルトン物件はある程度の工事が必要になります。
また、物件を契約する前には、必ず周辺の坪当たりの家賃相場もチェックしてください。
手順(6)内装工事業者を決める
居抜き物件の場合は、カウンター・ボトル棚・トイレ等を中心に内装工事を検討しましょう。
スケルトン物件の場合は、内装工事業者へ内装イメージと予算を正確に伝えることが大切です。
手順(7)営業許可申請(事前相談)
福岡でスナックを開業するには、営業許可の申請手続きが必要になります。
内装工事の着工前までに計画図面を持って保健所へ事前に相談しましょう。
※計画図面は内装工事業者へ相談のうえ準備してください。
手順(8)什器や備品を準備する
営業に必要な厨房機器・什器・備品類をリストアップし準備します。
営業許可や店舗レイアウトに影響する厨房機器等は、内装工事業者と相談しながら検討しましょう。
<スナックの営業に必要な設備・備品例>
- 厨房機器(必要な場合)
- 客席用什器類(必要な場合)
- 調理器具
- 食器・皿・グラス類
- 電話等の通信機器
- カラオケ(必要な場合)
手順(9)営業許可申請(本申請)
内装工事完成後(厨房設備含む)に、保健所へ飲食店営業許可申請を行います。
管轄の保健所に申請後、立合い検査の後に合格した店舗に飲食店営業が許可されます。
手順(10)ドリンク類等の仕入れ先を決める
スナックのメニューに応じて、お酒や食材などの仕入先を決めます。
経営にも影響しますので、品質と価格を見極めながら慎重に検討しましょう。
手順(11)集客・販促・広告
スナックの開業日が近づいてきたら、集客に向けて販促・広告の準備を行います。
オープン前は告知する絶好の機会ですのでSNS等も活用して積極的に発信しましょう。
手順(12)スナックオープン
スナックを開店する前にスムーズに営業できるようにシミュレーションを行いましょう。
友人・知人・関係者の方をご招待してプレオープンを行うことをおすすめします。
※以上が、福岡でスナックをオープンするまでに必要な準備と手順です。
ご紹介した手順(案)には、従業員の採用については含まれておりません。
スナックに限らず、事業に於いては人材の確保が重要ですので慎重に採用活動を行いましょう。
「福岡でスナック開業」まとめ
以上が、福岡でスナックを開業するまでの手順や営業許可・開業資金等のポイントです。
スナックの経営では、開店当初の集客とそのお客様の固定客化が一番の課題です。
安定した経営をする為にも、固定客を増やす仕組みを検討しましょう。